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台湾その日暮らしが終わり、2018年3月に帰国しました。


by ken1horie
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台湾大学への留学は大変なのか?正直私は何とも言えません。

 既に大学院の休学期間が終わり、退学するか、或いは学費を払って休学を延長するか、或いは別の道も考えるか、という時期ではありますが、最近ちょっとまたTwitterの方で台湾大学や、その他台湾の国立上位ランクへの留学に関して大変だとか、そんなのを目にしたので、記事を改めて書いておこうかとも思いました。下の2つのブログ記事が、現在台湾の大学への留学を考えている人達には参考になると思います。私のblogよりも内容が充実していますし、何しろ私よりはるかに若い人達が自分自身が感じた事や、体験した事を書いているので、高校生やその前後の年齢の人達には参考になる部分が多いと思います。


 また、彼らのblogの他の記事も、大いに参考になるので、目を通しておくといいと思います。
 因みに、自分が過去に書いた記事は、こちら。
 私が、大学に入学したのは、かなり年齢が行ってからなので、それこそ10代後半や20代の方の感覚からは、かなりずれていると思うんです。ましてや、一人ひとりの背景も全く違うので、一概に何かを言えるわけでもありません。カリキュラムや、大学内のシステム等も、以前とは変わっている事もあるでしょう。毎年、何かしら変わっているのが常でもありましたし。
 台湾大学は、台湾の中ではトップの大学なので、学生は優秀で勉強ができる人たちが集まっている、と思っていれば間違いないと思います。ですから、当然彼らのプライドも高い場合が多いと思います。何しろ、競争を勝ち抜いてきた人たちですから。そんな中で、入試もそんなに難しくなく、基本書類申請と面接で入学できてしまう外国人学生や、或いは華僑生を台湾人学生が見下している部分があるのは、当然と言えば当然かも知れません。実際にそういう話も耳にしますし、私自身も事務方から外国人学生や、華僑生のレベルの低さや、勉強する気がない等の愚痴を直接耳にした事もあります。しかし、特に事務方からの愚痴とかに関しては、外国人学生や華僑生が直接耳にする事は、まずないでしょう。

 話を戻して、実力が無い人が台湾大学に入学すると、確かに苦労はするでしょう。ただ、その実力と言うのが、何を意味するのかによっては、話が大分変ってくる気もします。大学での勉強の方法は、高校までとは違うので、暗記力や要領の良さでずっとやってきた人は、逆に大学では壁にぶち当たる可能性が大きいでしょう。例え高校までの成績があまり良くなかったとしても、系統立てて物事を考えらえる力がある場合、逆に大学でその力が花開く可能性が高いと思います。

 私は仕事で納期管理や工程管理をやっていたのもあり、複数のレポートがあっても、期限に遅れた経験はありませんでした。しかし、一度だけ学期後半の途中でレポートが追加になって、レポートの期限が3つ重なってしまった時に、事前にTAに相談して、3日間だけ期限を延ばしてもらったことはあります(これに関してはTAが3日間と言わず、一週間延ばしてくれました)。兎に角、台湾大学の場合はレポートの本数も多いので、計画的に行わなければなりません。完璧なものを仕上げようとしたら、他のレポートや宿題に遅れが出ます。しかし、母語で講義を受けているわけではないので、その分レポートを仕上げるとしても、時間がかかるでしょう。そういったものを全て見越して、レポートを期日までに上げるのは、実際に最初のうちは難しい部分があると思います。

 現在では分かりませんが、自分が大学部にいた当時は、学部の事務所に正式な手続きで理由を申請すると、学期内の取得単位数を減らすことが出来ました。とは言え、卒業に必要な単位数は減らすことが出来ないので、4年の所を5年に延ばして卒業、という事になる可能性が大ではありますが。ただ、自分の語学力や、学習方法に不安があるのであれば、4年で卒業せずに5年で卒業するという方法もありだと思うのです。

 また、台湾大学の図書館には日本語の書籍も多く所蔵されており、これらの書籍を参考しながら勉強を進めていく方法もあります。英語が多少解るのであれば、英語の書籍も多くあるので、参考可能でしょう。各講義には、特に必修科目であれば、TAがいますので、TAに色々と質問する事も可能です。

 自分が通っていた歴史学部では、講義のシラバスには学期中の講義内容予定が書かれていて、また参考図書目録もついているものがありました。また、別の講義では、毎週講義概要のシラバスが出るものもありました。当然中国語のレベルにも関係してきますが、そういったシラバスを読んで準備する事も可能ですし、もし講義の内容が解らなくても、その講義の部分の参考図書を読んで講義内容を思い出すことも可能です。

 ですから、自分に実力がないとしても、もし自分なりに考えて対応できるのであれば、当然それらには限度がありますが、何とか色々とやっていく方策はあると思っています。私自身も大学で学んでいて改めて思ったのは、母語で高等教育を受けられる、というのは本当にありがたい事なんだと思いました。やはり理解度も違ってくると思います。

 さて、最後に。
 台湾の大学に留学して、中退したり、挫折したとしても、何かを学ぶことができる、と言われても私はそれに関しては同意出来かねる部分があります。そこから何かが学べる人は、多分他の大学に入るなり、あるいは他の仕事でも才能が花開く可能性が高いと思います。しかし、結局嫌な思いだけして終わり、と言う人もいるでしょう。そもそも、色々と学べる事が出来る人は、同じ失敗を繰り返さないと思いますし、自分の可能性も広げていく事が出来ると思います。何をするにも、考えるのが嫌な人や、考えない人は、その部分から変えていかないと、何も変わらず同じ失敗を繰り返すだけだと思うのです。極端な事を言ってしまえば、学ぶことが出来る人は、それだけでそのセンスを既に持っているとも言えるでしょう。
 だから、私はどうしても最後には、自分自身次第であるし、あと本人が常にいるその環境の影響も大きいと思うのです。個人的には環境の方が影響が大きいかもしれないとも、思っていますが。人が出来る事には限度があります。自分が置かれている環境は自分の力だけでは変えられない場合が多いと思います。最後にまた、ちょっと話がそれてしまいましたが、このとりとめのない記事が、今台湾の大学への留学を考えている方に、多少なりともお役に立てばとも思います。

Commented by grace at 2017-08-08 22:04 x
初めまして。
来年台湾大学の大学院に外国人枠で受験予定のものです。
なかなか情報がない中、ネットで検索してこちらのブログにたどり着きました。貴重な体験を綴ってくださりありがとうございます。

私は以前上海で1年ほど仕事で済んだことがあるため、その際に中国語検定2級と新HSK6級を取得しました。とはいっも簡単な日常会話に毛が生えたくらいの実力です。しかも、志望学部の要綱にはTOCFLが必要とあり、愕然としています。。。また大学院での授業のことなどいろいろブログにしていただければとても嬉しいです。
Commented by ken1horie at 2017-08-16 22:40
> graceさん
ある程度中国語の読み書きができるのであれば、直接台湾大学のOIAに直接問い合わせをする事をお勧めします。中国語に関しては入学時にふるい分けのテストもありますし、不明な点は直接事務方と連絡を取って、HSKや中検でも問題ないのかを確認した方が確実ですよ。
大学院での講義ですが基本的には資料を読み、討論し、サマリーやショートレポートを書く(毎週の場合もありました)と言った感じでした。大学院では中国語に加えて英語も必要(実は大学部でも変わりません)なので、中国語だけですと非常にキツイかもしれません。
by ken1horie | 2017-07-30 14:51 | 台湾大学留学 | Comments(2)